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【徹底解説】トラネキサム酸は美白に効果的?副作用も紹介

トラネキサム酸 美白 効果

肝斑をはじめ、美白に有効とされることで薬用化粧品に使われている「トラネキサム酸」。

今回はそんな成分、トラネキサム酸について、美白効果や副作用についても徹底解説します!

トラネキサム酸の美白効果とは?

トラネキサム酸 シミ 肝斑 効果

トラネキサム酸とは、人工的に合成されたアミノ酸で、シミの初期段階となるメラニンの生成を抑制しすることで美白効果が期待できます。

また、副作用が少なく、安全性の高い成分でのため飲む薬などの医薬品に使われています。

特にシミ(肝斑)にお悩みの方に効果的

肝斑とは、30〜40歳代の女性に多くみられるシミ・くすみのこと。頬の両側に左右対称に現れるのが特徴で、紫外線女性ホルモンのバランスのくずれが原因とされています。

皮膚科のレーザー治療では悪化してしまうこともあるなど、肝斑は治療が難しいシミの一種です。

しかし美白成分として有名なトラネキサム酸は、シミができるメカニズムをかなり上流で反応を止めてくれるのが特徴です。

このように肝斑に働きかけてくれる美白効果は、トラネキサム酸ならでは。

トラネキサム酸が美白に効くメカニズム

トラネキサム酸がシミ(肝斑)に効く仕組みを解説します。

①シミや肝斑ができる仕組み

シミが作られるメカニズム

そもそも、肝斑やシミの原因となるのが「メラニン色素」の蓄積です。

紫外線などの刺激を受けると、お肌は細胞を守ろうとし、シミ工場にあたる「メラノサイト」でメラニンが産生蓄積されていきます。

健康な皮膚では、ターンオーバーによって、メラニンは皮膚表面に徐々に押し出され、最終的にはアカとして排出されます。

しかし、長時間または強い紫外線を浴びたり、加齢によってターンオーバーが乱れると、メラニンの排出が追いつかなくなります

その結果、メラニンが長く表皮にとどまり、シミや肝斑になるのです。

②トラネキサム酸はプラスミンを抑える

トラネキサム酸には、「メラノサイト活性化因子」と呼ばれる、「メラノサイト」に作用してメラニン生成を促す物質「プラスミン」を抑える効果があります。

その効果から医療現場では「抗プラスミン剤」とも呼ばれています。

参照:トランシーノ.しみができるしくみ

トラネキサム酸 プラスミン

プラスミンの過剰な活性化をトラネキサム酸で抑えることで、美白効果を発揮!シミの初期段階となるメラニンの生成を抑制してくれます。

プラスミンを抑えることで「止血作用」も

ちなみに、プラスミンは「タンパク質分解酵素」の一種でもあります。

血液中に存在するプラスミンは、血液の凝固に関わっている「フィブリン」というタンパク質を分解し、血流をサラサラに維持する役割を果たします。

一方、プラスミンが過剰に活性化すると、血が止まらないといった事態を招くことも。

そんなプラスミンの働きを抑えるのが、トラネキサム酸の「止血作用」というわけです。

美白以外のトラネキサム酸の主な効果は?

トラネキサム酸には美白効果以外に、主に抗炎症効果、止血効果もあります。

効果 働き 使用される場所
美白作用 抗炎症作用、メラニンを抑制する 美容皮膚科、薬用化粧品(医薬部外品)
抗炎症作用 風邪の炎症(のどの痛みなど)を抑える 市販薬、病院など
止血作用 出血を抑える 病院、(主に海外の)婦人科など

美容や風邪、婦人疾患と、トラネキサム酸は広い分野で使われている成分です。

抗炎症作用と止血用作用についても簡単に説明します。

抗炎症作用(のどの痛みなどの風邪症状)

トラネキサム酸が持つ『抗炎症作用』が有効なのが、のどの炎症によるイガイガ、扁桃炎といった風邪症状です。

風邪で病院やクリニックを受診したときに、トラネキサム酸が処方されたことがある方も少なくないはず。

病院で処方される以外に、「ルルアタックEX」といった市販の風邪薬にも配合されています。

出血作用

トラネキサム酸には「プラスミン」というタンパク質分解酵素の働きを邪魔する作用があり、これが血を止めるのに役立ちます。

血を止めたい場面が多々ある医療現場では、トラネキサム酸が持つ「止血作用」を利用することが多いです。

日常生活では「止血目的」のトラネキサム酸に触れる機会は少ないです。海外では、女性の月経過多(※)など、生理時の出血を抑えるのにも処方されています。

(※)月経過多・・・日本産科婦人科学会の定義では月経血量が140ml以上の場合(月経血量の正常値は1回の月経あたり37~43ml)

また主な効果ではありませんが、蕁麻疹や発疹、アレルギーにも作用すると言われています。

蕁麻疹・発疹・アレルギーについても見る

蕁麻疹・発疹

主に、抗ヒスタミン薬が処方されることが多い蕁麻疹や発疹

トラネキサム酸は、この抗ヒスタミン薬だけでは治らない場合に、一緒に処方されることがあります。

トラネキサム酸が持つ「プラスミン」の働きを邪魔する働きが、紅斑・腫脹・かゆみなどの症状を抑えることにつながるためです。

アレルギー

トラネキサム酸は、アレルギーに関わりがあると「プラスミン」、アレルギーの原因物質の「キニン」を抑える働きがあります。

それが、のどや皮膚の炎症の改善につながります。

市販薬では「ベンザ鼻炎薬α」など、抗ヒスタミン剤と一緒にトラネキサム酸が配合されている商品もありますよ。

トラネキサム酸に副作用はある?

トラネキサム酸 副作用

トラネキサム酸は安全性が高く、副作用が起こることは多くありません。考えられる副作用としては、下記があります。

【トラネキサム酸で起こり得る副作用】

①胃腸の不快感
②生理の血が少なくなる
③脳血栓、心筋梗塞などを患った方は要注意!

①胃腸の不快感

もっとも一般的な副作用が、お腹がゴロゴロしたり、下痢したりといった胃腸の不快感です。

これはトラネキサム酸の用量に依存して起こるため、服用量が多いほど頻度は高くなります。

副作用がひどいときは、トラネキサム酸の1日量を減らすことで、副作用を抑えることができます。

②生理の血が少なくなる

トラネキサム酸に止血作用があり、月経過多にも使われているため、生理の血が少なくなることがあります。

生理の出血が比較的多い女性で、この副作用を感じることが多いようです。

③脳血栓、心筋梗塞などを患った方は要注意!

トラネキサム酸は安全性が高く重篤な副作用が少ないのが特徴です。

とはいえ止血作用があるため、脳血栓、心筋梗塞、血栓性静脈炎など、過去に血栓(血管内で形成される血の塊)が関与する疾患を患った方は注意が必要です。医師または薬剤師に相談しましょう。

トラネキサム酸を飲むと血栓ができやすくなると思う人もいるかもしれませんが、それは誤解。

正確には、できた血栓を安定化してて溶けにくくしてしまうため、血の塊がいつまでも血管内に残りやすくなるのです。

美白目的でトラネキサム酸を摂る方法は?

トラネキサム酸 摂る 市販

トラネキサム酸を摂る方法は、市販の化粧品(医薬部外品)、内服薬(飲み薬)、美容皮膚科でのイオン導入・点滴などがあります。

①市販の化粧品(医薬部外品)

トラネキサム酸が入った化粧品は、すべて医薬部外品(※)になります。

化粧水や美容液、クリームなどのスキンケア商品はもちろん、トラネキサム酸配合のファンデーションや化粧下地もあります。

一部の自由診療の病院やクリニックでは、院内で製造したトラネキサム酸クリームなどの外用薬、クリニック専売コスメが処方される場合もあります。

(※)有効成分が規定量配合されている薬用化粧品

皮膚科から処方される場合

トラネキサム酸を皮膚科で処方してもらうときは、肝斑の治療の場合は健康保険の対象外となり、全額自費となります。

自由診療は、各病院・クリニックで値段がバラバラですが、1ヶ月分で3,000円ほどのようです。

飲み方によっても変わるので、自分で確認してみてください。

②内服薬(飲み薬)

トラネキサム酸は「医薬品」であるため、栄養補助食品である「サプリメント」タイプはありません

トラネキサム酸を飲んで摂取する場合は、医薬品の錠剤やカプセルといった市販の商品か、病院から処方される内服薬となります。

薬局・ドラッグストアなど市販で買えるものだと『トランシーノII』、医師から処方されるものだと『トランサミン』といった医薬品があります。

ちなみに、名前にトランシーノと付いていても『トランシーノホワイトCクリア』にはトラネキサム酸は入っていません。トラネキサム酸配合の内服薬がほしいときは、箱の成分欄を見てよく確認しましょう。

トラネキサム酸を飲む量・期間・効果について知る!

トラネキサム酸 市販薬 効果 どのくらい

トラネキサム酸は2ヶ月間の服用で、約85%の方の肌の色調が改善したという臨床試験データがあります。詳しくご説明しますね。

用量(飲む量)

トラネキサム酸の市販薬である『トランシーノII』の飲み方を見ると、1日750mgとなっています。

医師が処方するトラネキサム酸の場合、1日あたり750〜2,000mgと服用量の幅があります。

美容皮膚科では1日1,500mgで処方されることが多いです。これを1日2〜3回に分けて飲みます。

摂取期間

トラネキサム酸の服用期間は、2ヶ月間(8週間)が目安です。

これは市販薬の『トランシーノII』における2ヶ月間のトラネキサム酸服用の臨床試験データによるものですが、1ヶ月程度でシミ(肝斑)が薄くなるなどの効果を実感する方もいます。

2ヶ月間を超えて服用を継続する場合もありますので、あくまで目安と考えておきましょう。

注意したい「休薬期間」

市販薬の『トランシーノII』では、2ヶ月間(8週間)服用した後、薬を飲まない休薬期間(2ヶ月以上)を設けるという注意があります。

ただし、これは2ヶ月以上続けて服用した場合の有効性・安全性について十分なデータが確認できていないため。

理論上は、2ヶ月を越えて飲み続けると特別危険というわけではありません。

医師がトラネキサム酸を処方する場合には、休薬期間を設けることもあれば、設けないこともあります。

③美容皮膚科(イオン導入や点滴)

美容皮膚科や美容外科で行われる、吸収・浸透を高めてくれる「イオン導入」や、トラネキサム酸を血管内に直接入れられる「点滴」には即効性があり、薬用化粧品や内服薬よりも早く効果を実感することができます。

イオン導入では、電気の力を使って肌への浸透を促します。点滴では、血管内にトラネキサム酸を入れます。

このように自宅でできない即効性の高い治療は、クリニックならでは。

美容皮膚科・クリニックでは、ビタミンC、グルタチオンなどの美容成分も一緒に導入できるのも利点です。

トラネキサム酸を取り入れた美容治療の種類・効果を知る!

トラネキサム酸 注射

美容皮膚科での施術は、点滴やイオン導入などがあります。

点滴

トラネキサム酸は市販薬として飲むのが一般的ですが、美容皮膚科やクリニックでは、トラネキサム酸の点滴を扱っているところもあります。

点滴だと血管内に直接トラネキサム酸を入れることができるため、飲んで吸収されたあと代謝されてしまう内服薬と比べ、効果が高いのが特徴です。

イオン導入

皮膚には「バリア機能」があり、成分を簡単に皮膚の奥(真皮)まで届けることはできません。

化粧水や美容液を塗っただけでは、有効成分がなかなか浸透しないのです。

イオン導入では、微弱な電流を流すことで、トラネキサム酸をイオン化して、皮膚の奥まで届けます。
そのため、手やコットンで直接、皮膚につけるよりも浸透率が飛躍的に向上します。

参照:日比谷ヒフ科クリニック

点滴やイオン導入で期待できる効果は?

トラネキサム酸は、薬用化粧品、内服薬ともに厚生労働省によって肝斑への効果が認められた成分

個人差はありますが、正しく使用すれば、肝斑が薄くなる、肌のトーンが明るくなるといった効果を感じられるでしょう。

特に、吸収・浸透を高めてくれる「イオン導入」や、トラネキサム酸を血管内に直接入れられる「点滴」には即効性があり、薬用化粧品や内服薬よりも早く効果を実感することができます。

トラネキサム酸に関する Q&A

トラネキサム酸 とは 副作用

トランサミンって処方箋なしや市販でも買える?

トラネキサム酸配合の薬として有名な「トランサミン」。

トランサミンは処方箋医薬品の商品名ですので、医師の処方箋なしでは買えません

トランサミンと同じトラネキサム酸が配合されている『トランシーノII』であれば、薬局やドラッグストアなどで市販でも購入できます。

注意すべき飲み合わせはある?

血液を固めたり、サラサラにする薬を飲んでいる方は、一度、医師や薬剤師に相談してください。

風邪薬に配合されているトラネキサム酸が重複してしまうことがあります。合わせて気をつけましょう

妊婦さんでもトラネキサム酸を服用しても大丈夫?

『飲み薬』のトラネキサム酸の場合は、妊娠していることを医師や薬剤師に告げて、相談してください。

最終的に医師の判断にはなりますが、トラネキサム酸による催奇形性(胎児に奇形が起こる危険性)を示唆する報告はなく、安全性は高いです。

『薬用化粧品』の肌に塗るタイプのトラネキサム酸は、妊娠中も続けて使っていただいて構いません。

トラネキサム酸を飲んでから生理が遅れる?

「トラネキサム酸を飲み始めてから生理が遅くなった」「生理周期が乱れた気がする」という話を聞きます。

しかし、そういった副作用は報告はされていません。

トラネキサム酸は女性ホルモンに影響を与えないので、トラネキサム酸以外の原因だと思われます。

トラネキサム酸の美白効果と副作用まとめ

美白化粧品に頻繁に導入されている「トラネキサム酸」。

今回学んだ知識を活かして、トラネキサム酸の美白効果で透明感溢れる美肌を手に入れましょう!

文/kuro

参照

・宇山侊男ほか.『化粧品成分ガイド 第6版
・鈴木一成ほか.『化粧品成分用語事典2012
・メディカルレビュー社.『Bella Pelle 2017 Vol.2 No.1
・宮地 良樹ほか.『美容皮膚科学』.肝斑. . 2005:529-531.
・光井武夫.『新化粧品学 第2版
・山下理絵.『シミ・肝斑治療マニュアル

・品川美容外科.トラネキサム酸の美白効果や副作用について美容外科医が解説! 

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