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ケトコナゾール

ケトコナゾール

別名 ニゾラール
配合目的 その他

ケトコナゾールは頭皮の湿疹や水虫などに使われる病院で出される塗る抗真菌薬です。近年、さらに、ケトコナゾールを男性型脱毛AGAに用いて発毛を確認した研究もあります。お肌の角質層への親和性(なじみ)、皮膚貯留性(とどまり)がよく、効果の持続時間が長いのも特徴です。頭皮の湿疹、炎症や痒みがとてもひどい場合は、さらに抗真菌薬の入ったシャンプーも使うと効果的です。

夏になると頭皮が無性にかゆくなったり、フケが増える方が増えます。この一つの原因が『マラセチアフルフル』というカビの一種による『脂漏性湿疹(しろうせいしっしん)』だと考えられています。マラセチアフルフルは常在菌(じょうざいきん)と言う、私たちの誰でもが持っているカビの菌で、うつる、うつされた、という類のものではありません。このマラセチアフルフルに一番よく効くとされている抗真菌薬がケトコナゾールです。商品名をニゾラール、成分名をケトコナゾールと言います。ケトコナゾールの他にはミコナゾール、フルコナゾール、イトラコナゾールなどの抗真菌薬がマラセチアフルフルによる湿疹に使われます。

ケトコナゾールは日本の処方箋医薬品としてクリーム、ローションが販売されています。さらに海外ではケトコナゾールシャンプーが処方箋医薬品として1990年から販売されています。日本ではケトコナゾールシャンプーは販売されていません。皮膚科の先生は処方箋で出したケトコナゾールローションを患者自身でシャンプーに混ぜるように指示することもあります。

また、市販のコラージュフルフルやメディクイックというシャンプーにはニゾラールではありませんがミコナゾール硝酸塩やピロクトオラミン(オクトピロックス)といった抗真菌薬が配合されています。これらのシャンプーは処方箋が無くてもドラッグストアなどで購入することができますので、病院に行く暇がない頭皮湿疹の方はこちらで間に合わせてみるのもいいでしょう。

ところで抗真菌薬というと水虫やカンジダなどの治療薬と思うかもしれません。抗真菌薬には得意分野があります。手持ちの水虫用などの抗真菌薬では、頭皮の湿疹には効かないこともありますので注意しましょう。

脂漏性湿疹は、頭皮だけでなく小鼻や頬、おでこや眉、腋や首など、身体の脂が出やすい部分で起こります。女性よりも男性、冬場よりも夏場になり易い傾向があります。そもそも脂漏性湿疹は、マラセチア菌が持つリパーゼと言う酵素が皮脂を分解して、それが肌の刺激、炎症、痒みを引き起こすからと考えられています。ケトコナゾールは頭皮はもちろんですが、お顔の脂っぽい部分で起こる湿疹にも使うことができます。根本的には過剰な皮脂が減れば脂漏性湿疹も和らぎますので、冬場に症状が落ち着く方もいます。また、抗アンドロゲン作用のある医薬品や、皮脂分泌抑制作用のあるビタミンB2の内服で皮脂が減った結果、脂漏性湿疹が楽になることもあります。

男性型脱毛に関しては、まだ根拠は薄いのですが、『2% ケトコナゾールローションを用いた、17 名の男性被験者を対象とした観察期間 6 カ月間の症例集積研究において、皮膚科医による改善度評価で、脱毛の程度は投与前には高度 10 例、中等度 7 例が、治療 6 カ月後に高度 1 例、中等度 12 例、軽度 4 例に改善した』といった報告があります。現在、日本皮膚科学会は推奨度C1という評価ですが、女性にも使用できる点がメリットです。頭皮の湿疹もあり脱毛がある方には試していただきたいものです。ほかの脱毛治療薬や育毛剤などとも一緒に使用できます。

監修者
薬剤師・二宮
薬剤師・二宮
現役薬剤師として調剤薬局に勤務。過去には漢方薬生薬認定薬剤師、漢方アドバイザーの資格を活かし漢方薬局でも勤務。現在は化粧品成分検定1級合格を活かし、薬用化粧品の成分を中心に解説を行う。美容や健康に役立つ商品を成分からアドバイスすることが得意。
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