肌荒れは洗顔で治る?敏感肌・肌荒れに試したいおすすめ洗顔料11選
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別名 | ニゾラール |
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配合目的 | その他 |
頭皮の湿疹や水虫などに使われる、病院で出される塗る抗真菌薬です。
夏になると頭皮が無性にかゆくなったり、フケが増える方が増えますが、一つの原因が『マラセチアフルフル』というカビの一種による『脂漏性湿疹(しろうせいしっしん)』だと考えられています。
このマラセチアフルフルに一番よく効くとされている抗真菌薬がケトコナゾールです。
お肌の角質層への親和性(なじみ)、皮膚貯留性(とどまり)がよく、効果の持続時間が長いのも特徴です。
頭皮の湿疹、炎症や痒みがとてもひどい場合は、さらに抗真菌薬の入ったシャンプーも使うと効果的です。
脂漏性湿疹は、頭皮だけでなく小鼻や頬、おでこや眉、腋や首など、身体の脂が出やすい部分で起こります。
女性よりも男性、冬場よりも夏場になり易い傾向があります。
ケトコナゾールは頭皮はもちろんですが、お顔の脂っぽい部分で起こる湿疹にも使うことができます。
近年では、ケトコナゾールを男性型脱毛AGAに用いて発毛を確認した研究もあります。
まだ根拠は薄いのですが、『2%ケトコナゾールローションを用いた、17名の男性被験者を対象とした観察期間6カ月間の症例集積研究において、皮膚科医による改善度評価で、脱毛の程度は投与前には高度10例、中等度7例が、治療6カ月後に高度1例、中等度12例、軽度4例に改善した』といった報告があります。
現在、日本皮膚科学会は推奨度C1という評価ですが、女性にも使用できる点がメリットです。
ほかの脱毛治療薬や育毛剤などとも一緒に使用できます。
商品名をニゾラール、成分名をケトコナゾールといいます。
ケトコナゾールの他にはミコナゾール、フルコナゾール、イトラコナゾールなどの抗真菌薬がマラセチアフルフルによる湿疹に使われます。
ケトコナゾールは日本の処方箋医薬品としてクリーム、ローションが販売されています。
さらに海外ではケトコナゾールシャンプーが処方箋医薬品として1990年から販売されています。
日本ではケトコナゾールシャンプーは販売されていません。
皮膚科では処方箋で出したケトコナゾールローションを患者自身でシャンプーに混ぜるように指示することもあります。
また、市販のコラージュフルフルやメディクイックというシャンプーにはニゾラールではありませんがミコナゾール硝酸塩やピロクトオラミン(オクトピロックス)といった抗真菌薬が配合されています。
これらのシャンプーは処方箋が無くてもドラッグストアなどで購入することができますので、病院に行く暇がない頭皮湿疹の方はこちらで間に合わせてみるのもいいでしょう。
抗真菌薬というと水虫やカンジダなどの治療薬と思うかもしれませんが、抗真菌薬には得意分野があります。
手持ちの水虫用などの抗真菌薬では、頭皮の湿疹には効かないこともありますので注意しましょう。
参照
・宇山侊男ほか.『化粧品成分ガイド 第6版』
・鈴木一成ほか.『化粧品成分用語事典2012』
・小澤王春.『自分で調べて採点できる化粧品毒性判定事典』
・European Commission.Simple Search
・日本皮膚科学会ガイドライン.男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版
・U.S.FOOD&DRUG ADMINISTRATION . NIZORAL® (KETOCONAZOLE) 2% SHAMPOO