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アルブチンとはどんな成分?美白効果と副作用を解説

肌 女性

化粧水や美容液に頻繁に使用されている美白成分、アルブチン。この記事では美白効果と副作用、美白成分として有名なハイドロキノンやトラネキサム酸、ビタミンCとの違いなどを解説します。

アルブチンならではの魅力に注目していきましょう。

監修者
皮膚科、形成外科医・中野貴光
皮膚科、形成外科医・中野貴光
東京女子医科大学形成外科教室に入局し、大学病院を始め、関連病院にて形成外科・美容皮膚科・美容外科の診療に携わる。日本形成外科学会日本熱傷外科学会日本手外科学会日本レーザー医学会の専門医。現在はよしクリニックの院長。形成外科、皮膚科、美容皮膚科、美容外科の医療を提供する。

アルブチンとは?どんな有効成分?

アルブチンとは?どんな有効成分?

アルブチンとは、厚生労働省により、美白に効果があると認められた有効成分

主にシミに効果が期待できる成分です。アルブチンは資生堂からかつて販売されていた医薬部外品「ホワイテス」で有名になりました。

別名、以下のようにも呼ばれています。

アルブチンの別名

・ハイドロキノン-α-D-グルコピラノシド
・4-ヒドロキシフェニル-α-Dグルコピラノシド

アルブチンの美白効果とシミに効くメカニズム

アルブチンの美白効果とシミに効くメカニズム

アルブチンはシミ・肝斑にどうアプローチするのでしょうか?

ここではアルブチンの美白効果を、3つの作用から解説します。

アルブチンの働きと効果

1. シミの原因・チロシナーゼの阻害
2. チロシナーゼとともにシミを進行させるTRP-1の阻害
3. シミ作りを手助けする樹状突起の抑制

それぞれの働きについて詳しく

効果①シミの原因であるチロシナーゼの邪魔をする

アルブチンは、シミと呼ばれるメラニンを作る工場である『メラノサイト』で活発に働いている酵素、『チロシナーゼ』の働きを邪魔し、メラニン色素の生成を抑制します。(「拮抗阻害」と呼ばれる作用です。)

効果②チロシナーゼと共にシミを進行させるTRP-1の邪魔をする

二つめは、シミの工場『メラノサイト』で働くチロシナーゼとは別の酵素、TRP-1というシミを作る酵素を邪魔する働きです。

TRP-1とはチロシナーゼ関連タンパク-1ともよばれ、チロシナーゼと同様にメラニンの生成を促進する酵素です。

効果③シミを作る手助けをしている樹状突起を抑える

三つめは、シミの工場『メラノサイト』が、樹状突起というシミを周りの細胞に出荷するのに必要な『手』が伸びるのを抑えてくれる働きです。

編集部おすすめのアルブチン配合ジェル

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ハイドロキノンとの比較。美白効果の違いは?

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アルブチンは20年以上の歴史を持つ比較的安全な成分で、美白効果で注目されている『ハイドロキノン』と似た構造を持つことも特徴的です。

ここではそんなアルブチンとハイドロキノンの違いを説明します。

違い①シミへの働き方

ハイドロキノンと似た構造のアルブチンですが、

ハイドロキノンのように刺激は強くなく、作用点も異なります。

簡単に例えるとアルブチンはこれからできるシミ・肝斑の予防に役立ち、ハイドロキノンは既にできてしまったシミ・肝斑にアプローチする働きがあるとされています。

ハイドロキノンは酸化したメラニンを還元して色を薄くする作用がありますが、アルブチンにはそうした効果はありません。

αアルブチン(ハイドロキノン誘導体)の美白のメカニズムもハイドロキノンとは異なっているため、αアルブチンが肌の上でハイドロキノンに変化することなく美白に働いていると考えられています。

アルブチンとハイドロキノンの併用は可能?

ハイドロキノンと一緒に使うこともできます。

ただし併用した場合、どちらが効いているのか分からなくなります。同じ作用の為ハイドロキノンが使用出来るのであれば、ハイドロキノンで十分。あまり併用は行われません。

一般的にハイドロキノンは、ターンオーバーを促進するトレチノインを併用することの方が多いですね。

違い②皮膚刺激や細胞毒性の強さ

ハイドロキノンと違い、アルブチンは皮膚刺激がないです。

理由としては、構造内の『グルコース』という糖質がその毒性を緩和しているため、と考えられています。

その分、ハイドロキノンの方が美白効果が期待できアルブチンはハイドロキノンに比べると美白効果は劣るといえます。

トラネキサム酸の違いは?どんなシミに効く?

人気の美白成分トラネキサム酸とは?

また、アルブチンの他に美白成分として有名なトラネキサム酸があります。

2つの違いを説明します。

違い①効果的なシミの種類

トラネキサム酸は肝斑という女性特有の両頬にできるしみに効果的です。アルブチンは特にシミを選ばずに使えます。

アルブチンとトラネキサム酸は効果を及ぼす仕組みが違うので、併用も効果的です。

違い②シミへの働き方

トラネキサム酸はメラノサイトというシミを作る工場細胞が活性化する前に止めてくれますが、

アルブチンにはそのような効果はありません。

トラネキサム酸 メラノサイト

アルブチンとトラネキサム酸の併用は可能?

はい、アルブチンとトラネキサム酸の併用は可能です。作用機序(効果を及ぼす仕組みのこと)がことなりますので併用は効果的です。

アルブチンとビタミンC誘導体、トラネキサム酸との違いとは

合わせて知りたい!ビタミンC誘導体の美白効果

美白成分で一番有名なのが、ビタミンC誘導体ですよね。

アルブチンと同じく、高い化粧品だけでなく、プチプラ美白化粧品にもよく含まれている成分です。

ビタミンC誘導体とアルブチンの違いに注目してみましょう◎

ビタミンC誘導体、トラネキサム酸と比較!

代表的な美白成分、ビタミンC誘導体、アルブチン、トラネキサム酸の特徴を表にしてみました。

美白化粧品選びに悩んでる方は、この表からニーズにあったものを選びましょう。

日焼け対策に『ビタミンC誘導体』 メラニン(シミのもと)ができるの予防したり、既存のメラニン色素を薄くする働き。炎症後に色素が残るのを予防するため、日焼け対策や炎症後のケアに!
美白のベースケアに『アルブチン』 シミの原因メラニンのもととなる「酵素チロシナーゼ」を阻害。ほかにも様々な働きで将来のシミをシャットアウト!
肝斑や肌荒れに『トラネキサム酸』 メラニン生成を抑え、女性特有のシミ「肝斑」に特に効果的。炎症による色素沈着を抑える働きがあり、敏感肌・ゆらぎ肌の方にもおすすめ。

ビタミンC誘導体は出来てしまったシミにも効果あり

シミは、チロシン(無色)→ドーパ→ドーパキノンのという物質変化を経て、褐色のシミであるメラニンが生成されます。

無色なチロシンという物質がメラニンになってしまう主な原因は、紫外線や炎症などの外部刺激です。

ビタミンCは、ドーパがドーパキノンという物質になる反応を抑える働きがあります。

そのため、褐色のシミが作られるのを防ぎます。

さらに、既存のメラニン色素還元作用により、すでにあるシミを薄くする働きも見られます。

アルブチンQ&A

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アルブチンに関する疑問に答えます。

副作用はある?

アルブチンは基本的には副作用はなく、安心して使える成分です。

しかし、一緒に配合されてる成分がお肌に合わない場合もありますので、

化粧品を使って赤み・かゆみなどがでたら、使用を中止しましょう。

サプリで摂取しても効果はある?

サプリで摂取しても効果はある?

アルブチンはコケモモという植物の中に含まれている成分なので、美容サプリや美容ドリンクに含まれていることがあります。

サプリ、ドリンクなどからも効果は感じられるかと思います。

おすすめ濃度は?5パーセントが良いってホント?

配合量に注目する場合は、薬用化粧品や医薬部外品で有効成分として配合されているかをチェックしてみてください。

一般化粧品の場合は、全成分表記の中で上位にアルブチンが記載されているものがおすすめ。

アルブチン配合の化粧水や美容液はある?

アルブチン配合の化粧水や美容液については以下の記事でまとめているので、参考にしてみてください。

食べ物でも摂れる?

アルブチンは食べ物でも摂れる?

アルブチンはコケモモ・ウワウルシ・西洋ナシに含まれていますが、摂取することでどれくらい美容効果があるかは不明です。

しかし、コケモモは美容サプリに含まれていることがあるので、何らかの美容効果を感じられるかもしれません。

肌荒れすることはある?

基本的にアレルギー反応や、肌荒れがおこるなどはありません。

しかし、もしも赤くなったり刺激を感じたりしたらすぐに使用は中止しましょう。

αアルブチンってなに?

アルブチンには2種類存在します。

『α-アルブチン』『β-アルブチン』が存在し、科学的な構造上におけるハイドロキノンに付属する糖の向きによる違いです。

β₋アルブチンと比較するとα₋アルブチンの方が10倍以上近く美白効果が高いという研究結果が出ています。

韓国コスメのアルブチンが美白に効くってホント?

韓国コスメだから効く……という、根拠はありません。

それよりも、有効成分として規定量配合されているか、全成分表示のなかで上位に記載があるか、がポイントとなります。

または、アルブチン以外の配合成分が何かも効果に影響します。

アルブチンを効果的に使ってシミのない美肌に!

シミ・美白に効果的なアルブチンは、美白成分の中でも、副作用を心配せずに使える試しやすい成分です。

アルブチンで透明感あふれる美肌を目指しましょう!

文/yuri

参照
・宇山侊男 他 『化粧品成分ガイド 第6版
・鈴木一成(監修) 他『化粧品成分用語事典2012
・宮地良樹ほか『美容皮膚科学
・朝田康夫『美容の医学 美容皮膚科学辞典』 

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