皮膚科医に聞く日焼け後のスキンケア!すぐの美白パックはNGって本当?
この時期気になる「紫外線」。美肌の大敵であるのはもちろん、シミやシワといった肌トラブルを引き起こすため、日焼け対策は重要です。
とはいえ、「日焼け止めを塗り忘れた!」なんて、うっかり日焼けしてしまうこともありますよね。そんなとき、肌ダメージを最小限に抑えるにはどうすればいいのでしょう?
今回は、美容皮膚科医で「オザキクリニック」院長の朽木律子先生に、日焼け後の正しいケアを聞きました!
目次
日焼けによる肌ダメージとは?赤くなる人は要注意!
朽木先生によれば、そもそも日焼けは「軽いやけどの1種」。後から水ぶくれになることもあり、軽視せず注意して見ることが重要だといいます。
なかでも注意すべきは、日焼けによって赤くなりやすい人。
というのも、日焼けで肌が茶色くなるのは、メラニンを作って肌を守ろうとする防衛反応である一方、赤くなるのは炎症を起こしているためです。
UV-A・UV-Bが引き起こす肌ダメージの違い
日焼け(紫外線)によるダメージとそのメカニズムは、UVA・UVBの種類によって異なります。
UV-A・UV-Bによる肌ダメージ ・UV-A(生活紫外線) ・UV-B(レジャー紫外線) |
生活紫外線とも呼ばれるUV-Aは、ガラス越しでも通過するため、家の中にいても注意が必要!
紫外線は曇りでも透過して地上に届くので、天候や屋内外に関わらず日焼け止めを塗るなどの対策が必要です。
日焼け後の正しいケア方法とは?
ここからは、朽木先生に聞いた日焼け後の正しいスキンケアを見ていきましょう!
①冷やす
日焼け直後に赤くなる・ヒリヒリするといった症状が見られたら、まずは十分に冷やしましょう。
日焼け後の正しい冷やし方 ・シャワーで冷水を当てる ・冷たい濡れタオルを当てる ・保冷剤をタオルにくるんで当てる |
冷やすときは、日焼け肌に氷や保冷剤を「直接当てる」のはNG!
ヒリヒリした肌だと限度がわからず、逆に、冷やしすぎで炎症を引き起こすケースもあります。
冷却のしすぎを避けるためにも、適温が一定で出てくるシャワーなどがおすすめです。
②保湿ケア
日焼け後の肌は、水分が失われて肌が荒れている状態。
1日〜数日だってほてり・ヒリヒリが落ち着いたら、スキンケアで「保湿」をします。
保湿のポイント 【NGな保湿法】 【正しい保湿法】 |
保湿のポイントは、低刺激の化粧水などで水分を与えつつ、ワセリン(油分)でフタをしてあげること!
少しでもヒリつく刺激を感じたら、ワセリンを塗るだけでもOKです。
また、アフターサンケア商品のなかには、スースーした感触を得られる商品もありますが、エタノールやメントールは肌への刺激となるので気をつけましょう。
オザキクリニックには、美容皮膚科医である朽木先生が監修しているスキンケア商品があり、保湿にこだわりたい人にもおすすめです。
なかでも注目は、bihadado(美肌道)「モイスチャーリキッド」。
抗炎症作用のあるアラントイン、グリチルリチン酸ジカリウム、保湿成分のヒアルロン酸、リピジュアが配合されていて、まさに日焼け後の保湿ケアにぴったり!とろみのある化粧水で、美容液感覚で使えます。
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③美白ケア
肌の調子が通常に戻ってきたら、保湿ケアと並行して美白ケアを開始しましょう!
1ヶ月程度は保湿にも力をいれつつ、継続的に美白ケアをするのが肝心です。
美白ケアのポイント ①日焼け後すぐの美白ケアはNG! |
気をつけたいNGケアは、日焼け後すぐに美白ケアをすること。
美白有効成分によっては、日焼け後すぐの肌をより乾燥させてしまうことも。美白パックも、痛んだ肌には有効成分や素材が刺激になります。
美白効果を実感するためにも、まずは1週間程度を目安に「保湿ケア」をして、肌が通常の状態に戻ってから美白ケアを始めるのが効果的です。
注目の美白成分 ・ビタミンC誘導体 リン酸アスコルビルナトリウム リン酸アスコルビルマグネシウム VC-IP(テトラヘキシルデカン酸アスコルビル) APPS(アプレシエ) ・アルブチン ・トラネキサム酸など |
日焼け後には、上記の美白ケア成分がおすすめ!
なかでもクリームや乳液に配合されやすいビタミンC誘導体の「VC-IP」は、刺激が弱くて肌に優しいのが特徴。
近年注目を集める「APPS」もおすすめですが、製造後にどんどん成分が分解されてしまうため、扱いには要注意。冷蔵保存で3ヶ月を目安に使い切るのがいいでしょう。
日焼けが悪化…!皮膚科・美容皮膚科に行くべきタイミングは?
日焼けをしたとき、皮膚科に行くべきかどうかはどう判断すればいいのでしょうか?
次の症状のうち1つでも当てはまる場合は、迷わず皮膚科を受診しましょう。
皮膚科に行くべき症状3つ ①水ぶくれになっている |
「日焼けを早く治したい・綺麗に治したいなら、できるだけ皮膚科を受診することをおすすめします」と朽木先生。
症状に応じて炎症を抑えるステロイドなどを処方してもらえるので、治りの早さ・綺麗さが変わってくるそうです。
「美容皮膚科」でシミになる前からケア!
日焼け後のヒリヒリ感がおさまって初めて、美容皮膚科でシミ対策などをすることが可能になります。
美容皮膚科では、シミができた後はもちろん、「シミができる前のケア」も可能。
シミが肌の表面に現れる前、皮膚内に隠れたシミにも対処できる「レーザートーニング」といった施術もあるので、シミが気になる人は一度相談してみてもいいかもしれません。
日焼けした肌を美白するには?皮膚科医の先生に聞いたQ&A
最後に、日焼け後のケアに関する疑問を朽木先生に聞きました!
Q1. 日焼け後、美白化粧品や美白パックはしても大丈夫ですか?
A. 日焼け直後の美白ケアはNGです!
日焼け直後の美白成分やパックは、刺激として肌の負担になりやすいです。
肌の赤み・ほてり・ヒリヒリ感などが落ち着いてから、1〜2週間後を目安に美白ケアを始めることで、美白成分の効果も感じやすくなりますよ。
Q2. 日焼けした肌をはやく白く戻す方法はありますか?
A. ターンオーバーの促進を意識してみて!
日焼けした肌は、ターンオーバーが乱れている状態。肌の調子を戻すためにも、ターンオーバーを正常に整えてあげることが大切です。
ワセリンなどによる保湿ケアに加え、美容皮膚科でピーリングを受ける、ビタミンC誘導体などの美白有効成分を取り入れるといったケアを心がけてみてください。
Q3. 日焼けした肌がかゆい…!原因と対処法は?
A. 炎症はおさまるとかゆみに変化。とにかく刺激から肌を守って
日焼け後はヒリヒリの炎症がおさまった後、かゆみに変わります。皮をむいたりして、刺激を与えるのはNG!
ワセリンを塗って刺激から守りましょう。それでもおさまらなければ皮膚科へ行きましょう。
Q4. 美白におすすめな食品や栄養素はありますか?
A.積極的に摂取したいのは「ビタミンC」
抗酸化作用や還元作用があり、メラニンを排出してくれる「ビタミンC」を多く含むフルーツなどの食べ物がおすすめです。
フルーツは寝る前に食べるとカロリーが気になることもあるので、朝や日中の好きなタイミングで食べるといいでしょう。
Q5. うっかり日焼けを防ぐために注意すべきことはありますか?
A. 日焼け止めの「塗り忘れ」に気をつけて!
冒頭にもお伝えしたように、紫外線はガラスや薄い雲を通過して肌にダメージを与えます。屋内にいても、化粧下地やUVカット機能のあるオールインワンゲルなどで紫外線対策をしましょう。
また、耳や首の後ろ、デコルテなどは日焼け止めを塗り忘れやすいので要注意です!
そのほか頭皮もダメージを受けるので、外出時は帽子や日傘を持ち歩くと◎。
うっかり日焼けは放置せず、スピーディなケアを!
朽木先生によれば「加齢とともに、紫外線によって受けた肌ダメージは元に戻りにくくなっていきます」とのこと。
日焼け対策は万全にしつつ、紫外線によるシミ・シワ・たるみなどが気になるときは、美容皮膚科などで早めのケアを心がけるのがいいようです。
それでも日焼けをしてしまったときは、直後の美白パックなど誤ったスキンケアではなく「正しいケア方法」を意識して、ヘルシーな色白美肌を目指していきましょう!
文/Liruu編集部