twitter Instagram
オレイン酸

オレイン酸

配合目的 エモリエント剤、乳化剤、油剤
対応するお悩み 乾燥

オレイン酸は肌にもともとある油の一つです。オリーブオイルなどにも多く含まれています。私たちのお肌にある皮脂膜に、このオレイン酸も多く含まれています。皮脂膜は、角質の表面でお肌の水分蒸発を防いだり、菌の繁殖を防いだりする働きがあると考えられていますが、皮脂膜の一種、オレイン酸は現在、毛穴の開きや肌荒れに関係することが分かっています。(ただしオリーブオイルが肌荒れを起こす、とは直結しません。オリーブオイルとの関連は下の方に記載してあります。)

毛穴の目立つ荒れた肌は、毛穴がすり鉢のように円錐の逆をした形をしており、毛穴が開いてしまっています。すると、閉じた毛穴よりも多くの水分が蒸発され、乾燥肌となり、ニキビなどの炎症を起こしやすい状態になります。このように毛穴が目立つ人の皮脂を調べてみると、『不飽和脂肪酸』という皮脂成分が多くなっていることが分かりました。オレイン酸はこの不飽和脂肪酸であり、私たちの皮脂膜の主成分です。

そこでオレイン酸が本当に肌荒れを起こすのか研究したところ、やはり肌は荒れ、乾燥、角化異常、炎症を引き起こしました(詳細な作用機序は、オレイン酸により惹起された過剰カルシウムイオンによる炎症性サイトカインの増加)。また、オレイン酸以外にも、お肌にあるパルミトレイン酸やスクワレン(スクワランではない)が肌荒れを起こすという報告がされています。よって、オレイン酸やパルミトレイン酸、スクワレンは、それらのみを単体で沢山塗布するのはお肌には良くないでしょう。

ところで、オレイン酸は、『経皮吸収促進剤』でもあります。これは、他のお肌にいい有効成分と一緒に使用したときに、その有効成分が肌の奥まで届きやすくする、という働きがあります。オレイン酸は、私たちのお肌のバリア機構に最重要な、セラミドでできた『ラメラ構造』という角質細胞間脂質の幾層ものバリア機能をゆがませ、キチンとした配列をみだし、そのラメラ構造のもつバリア機能を壊します。この壊れたバリア機能の間から、有効成分を浸透させることができます。(他にはエタノール、尿素、サリチル酸なども経皮吸収促進作用があります。)

オリーブオイルには多くのオレイン酸が5~8割程度含まれています。肌に悪い!と考えてしまうかもしれませんが、オリーブオイルには抗酸化作用のあるビタミンE(トコフェノール)やフラボノイドも含まれています。抗酸化物質は肌荒れ予防に使用されますので、オレイン酸が経皮吸収促進剤として働いて、肌の奥までビタミンEなどが効く可能性もあります。オリーブオイルはオレイン酸が多いので肌に悪い、と考えるよりは、オレイン酸は単独で塗ると肌荒れする、と考えた方が良いですね。また、オリーブオイルは飲むことで血中のLDLコレステロールを下げる働きも報告されていますので、メリットも十分にあるオイルです。

ちなみに、資生堂はこのオレイン酸による肌荒れを抑制する働きが『グリシルリシン』にあることを発見しています。

最終更新日:

関連するお悩み・症状

Categories

カテゴリー
ページ上部へ戻る