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リコピン

別名 リコペン
配合目的 酸化防止剤、染毛剤
対応するお悩み 日焼け

リコピンとは

リコピンは別名リコペンとも言い、トマトやアンズ、スイカやグレープフルーツに含まれている赤い色素の成分です。

近年、食品添加物の色素で使う用途以外に、健康成分として肌の保護作用やコレステロール、血圧に良いという報告が多くなされて、サプリメントや機能性食品が販売されています。

リコピンの効果・働き

リコピンは一説に、抗酸化作用がビタミンEの100倍とも言われています。

天然の赤色色素で、脂溶性が高く、身体の中に蓄積する成分です(半減期12~33日)。
プロビタミンAであるβ‐カロテンなどのように『カロテノイド』に分類されますが、ビタミンAとしては働きません。

カロテノイドには約750種類ほどあり、ビタミンAとして働く群と、そうでない群に分かれます。
カロテノイドは抗酸化作用を持ち、この働きが肌の光保護に関係すると考えられています。

リコピンを含む製品

富士フィルムの化粧品、アスタリフトシリーズに含まれている代表的な成分は、赤い色のアスタキサンチンと、このリコピンです。

リコピンはトマトに多く含まれますが、面白いことに生のフレッシュなトマトよりもトマトペーストにした方が身体への吸収が良いことが分かっています。

ある研究では、毎日40gのトマトペーストを食べた人と、プラセボとで比較したところ、10週間後の紫外線によるお肌の紅斑が、プラセボと比べて40%低かったという報告もあり、紫外線対策の成分として注目されています。

塗る日焼け止めには匹敵しないまでも、リコピンを含んだ食品を食べることが紫外線ケアにつながるので、近年話題となっている、いわゆる飲む日焼け止めサプリメントにリコピンが含まれていることがあります。

リコピンの豆知識

リコピンはコレステロールの低下作用があり、日本において機能性食品として健康ドリンクやサプリメントが販売されています。
多くがカゴメや伊藤園からトマト飲料として販売されています。

具体的には、リコピンによるHDLコレステロール(善玉コレステロール)上昇作用、LDLコレステロール(悪玉コレステロール)・血中中性脂肪・血中総コレステロールの低下作用があります(マクロファージでのコレステロール生合成抑制、LDL受容体活性化)。

コレステロールの低下は、将来起こる血管の病気、動脈硬化や心疾患などのリスクを下げてくれますので、血管の健康という面からも注目されています。
同じように血管の健康という面では、リコピンの降圧作用も注目されています。

他には前立腺や精巣にリコピンが蓄積しやすい性質があり、前立腺がんの予防にも効果があるのでは、と言われています。
カゴメがリコピンの働きを具体的に研究しており、将来的にはもっとリコピンのさらなるパワーが解明される可能性があります。

参照
・宇山侊男ほか.『化粧品成分ガイド 第6版
・鈴木一成ほか.『化粧品成分用語事典2012
・小澤王春.『自分で調べて採点できる化粧品毒性判定事典
・European Commission.Simple Search
・宮地良樹ほか.『美容皮膚科学
・朝田康夫. 『美容の医学 美容皮膚科学辞典
・Helmut Sies.Lycopene is more bioavailable from tomato paste than from fresh tomatoes13
・厚生労働省.脂溶性ビタミン
・寺尾純二ほか.カロテノイドの吸収代謝と生理活性
・稲熊隆博.野菜の色に宿るチカラを探る―加工・調理の重要性
・Wilhelm Stahlほか.Dietary Tomato Paste Protects against Ultraviolet Light–Induced Erythema in Humans
・「健康食品」の安全性・有効性情報.リコピン

最終更新日:

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