ニキビ跡のシミはどうしたら治る?色素沈着の原因と人気クリーム14選
- イソプロピルメチルフェノール
- トラネキサム酸
- ニキビ
別名 | ビオゾール、シメン-5-オール、o-シメン-5-オール |
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配合目的 | 殺菌剤、皮膚コンディショニング剤、防腐剤 |
対応するお悩み | ニキビ |
イソプロピルメチルフェノールはIPMPなどともよばれ、殺菌、消毒の目的で用いられている成分です。
臭いも刺激もほぼありません。
ニキビや湿疹が悪化、化膿するのを防ぐ働きがあります。
イソプロピルメチルフェノールのようなフェノール系はさまざまな菌に効果的で、ニキビの原因となる細菌以外に、水虫などの真菌や、カンジダなどの酵母菌などのしつこい菌にも期待できます。
バイオフィルムというしつこくこびりつく微生物の汚れにもよく浸透することから、最近では歯周病予防の分野でも注目されています。
ニキビや湿疹用の軟膏(医薬品)、医薬部外品含め化粧品の成分として使用されています。
ニキビ以外にもその殺菌力から、虫刺されのパッチ、痔の炎症をおさる軟膏、口臭・虫歯予防の口腔用殺菌剤、化膿止めの傷薬、体臭予防などの薬用石鹸、手指の消毒剤、腋臭などのデオドラント、薬用歯磨き粉、水虫薬など幅広く使われています。
また、荒れ肌用の薬用化粧品にも含まれていることがあります。
似たような殺菌剤にはアクリノールやクロルヘキシジングルコン酸塩などがあります。
この成分単独で使われることは少なく、他の炎症を抑える成分であるイブプロフェンピコノールや、角質を柔らかくする成分であるイオウなどと一緒に用いられることが多いです。
ちなみに2016年9月にアメリカで、特定の19成分を含む抗菌石鹸の販売中止を発表しましたが、日本においてもこのこれらの成分が含まれている抗菌石鹸が多くありました。
そこで、その販売中止となったトリクロサンなどの成分の代わりによく使用されている成分がこの『イソプロピルメチルフェノール』です。
有名な薬用石鹸の商品名はそのままに、実は、薬用成分が水面下で静かにこちらに変更されていることがあります。
参照
・宇山侊男ほか.『化粧品成分ガイド 第6版』
・鈴木一成ほか.『化粧品成分用語事典2012』
・小澤王春.『自分で調べて採点できる化粧品毒性判定事典』
・European Commission.Simple Search
・宮地良樹ほか.『美容皮膚科学』
・朝田康夫. 『美容の医学 美容皮膚科学辞典』
・厚生労働省.化膿性疾患用薬