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デュタステリド

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デュタステリドとは

デュタステリドは、『ザガーロ』という商品名で販売されている医療用医薬品の飲み薬です。
病院で出してもらう薬ですが、保険が適応されませんので自費で処方してもらいます。
0.1mgのカプセルと0.5mgのカプセルがあります。

ドラッグストアでは買うことができません。現在はまだジェネリック医薬品が販売されていません。

『男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版』では、男性に『A』、女性に『D』と推奨されており、男性にのみ使用されています。

デュタステリドの効果と働き

簡単に言うと、脱毛に関わる強い男性ホルモン(ジヒドロテストステロン)ができなくなるようにします。

頭皮には、男性ホルモン(鍵の様なもの)と結合する受容体(鍵穴の様なもの)があります。
この鍵と鍵穴が合わさることで、発毛に関わる信号『発毛促進因子』が出されたり、脱毛に係わる信号『発毛抑制因子』が出されたり、と、発毛のサイクルが調整されます。
この鍵となる男性ホルモンには強さがあり、テストステロンという男性ホルモンよりも、ジヒドロテストステロンという男性ホルモンの方がより強い鍵となります。

この強いジヒドロテストステロンはテストステロンに『5α-還元酵素』が必要になります。この酵素にはⅠ型とⅡ型があり、この酵素の量には遺伝子が関係しています。

フィナステリド(プロペシア)は『5α還元酵素Ⅱ型』を、デュタステリド(ザガーロ)は『5α還元酵素Ⅰ型およびⅡ型』を邪魔して、強い男性ホルモンであるジヒドロテストステロンができないようにします。
近年は遺伝子検査キットで、フィナステリド(プロペシア)があっているのか、デュタステリド(ザガーロ)があっているのかを調べることもできます。

効果に関して

デュタステリド0.5mg>フィナステリド1mg>デュタステリド0.1mgの順に効果が出ています。

研究では、Ⅰ型の5α還元酵素の強さはデュタステリド0.1㎎1錠と、フィナステリド1mg錠約50錠と同じで、Ⅱ型の5α還元酵素の強さはデュタステリド0.1mg1錠と1mg約6錠と同じです。

服用方法

0.1mgのカプセルと0.5mgのカプセルがあり、1日当たり0.1~0.5mgを内服します。濃さと改善率に関しては、用量依存的で、濃い方が結果が出ています。

副作用について

国際臨床試験において、総症例 557 例(日本人 120 例を含む)中、
勃起不全 24 例(4.3%)、リビドー減退 22 例(3.9%)、精液量減少 7 例(1.3%)などが見られました。
日本での長期投与試験では、120例中、勃起不全13例(10.8%)、リビドー減退10例(8.3%)、射精障害5例(4.2%)などが見られました。

海外との比較

海外において、アメリカではフィナステリドは男性型脱毛に承認されていますが、プロペシアは承認されていません。韓国は日本に先駆けて2009年から販売されています。日本においては2015年から販売されています。
ただ、このお薬は前立腺肥大にアメリカでは2001年から、日本でも2009年から使用されています。

参照
・宇山侊男ほか.『化粧品成分ガイド 第6版
・鈴木一成ほか.『化粧品成分用語事典2012
・小澤王春.『自分で調べて採点できる化粧品毒性判定事典
・European Commission.Simple Search
・グラクソ・スミスクライン株式会社.ザガーロカプセル0.1mg/ザガーロカプセル0.5mg
・グラクソ・スミスクライン株式会社.医薬品インタビューフォーム ザガーロ
・日本皮膚科学会ガイドライン.男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版

最終更新日:

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