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アルブチン

アルブチン

配合目的 酸化防止剤、皮膚コンディショニング剤、美白剤
対応するお悩み 美白

資生堂のホワイテスに含まれる美白有効成分として有名なアルブチンは、別名、ハイドロキノン-β-D-グルコピラノシド、4-ヒドロキシフェニル-β-Dグルコピラノシドと言われ、1990年より資生堂から美白有効成分として承認され、医薬部外品の薬用化粧品として販売されはじめました。そして2003年に特許が切れ、現在は多くの化粧品に含有されています。20年以上の歴史を持つ比較的安全な成分で、美白成分の代表格である『ハイドロキノン』と似た構造を持つことも特徴的です。ハイドロキノンのような強い毒性・刺激もなく、また管理も難しくないため、ドラッグストアやデパートの化粧品売り場で購入することができます。

アルブチンがシミに効くメカニズムは三通りあります。
メインとなる一つめはチロシナーゼという酵素の阻害です。ところでハイドロキノンはメラニンというシミを作り出す工場である『メラノサイト』を攻撃する働きをも持っています。ハイドロキノンと似た構造のアルブチンはハイドロキノンのように刺激は強くなく、また、作用点も異なります。アルブチンは、シミを作る工場である『メラノサイト』で活発に働いている酵素、『チロシナーゼ』の働きを邪魔し、シミが成長できないようにします(拮抗阻害)。アルブチンがあればあるほど(ある一定まで)チロシナーゼの邪魔をできる、という点から、濃度依存的に、アルブチンが濃ければ濃いほど美白に効果的と考えられます。
二つめは、シミの工場『メラノサイト』で働くチロシナーゼとは別の酵素、TRP-1というシミを作る酵素を邪魔する働きです。
三つめは、シミの工場『メラノサイト』が、樹状突起というシミを周りの細胞に出荷するのに必要な『手』が伸びるのを抑えてくれる働きです。この三つのメカニズムでシミを防ぎます。

ちなみに、ハイドロキノンと形が似ている、と述べましたが、ハイドロキノンとは働き方が異なり、ハイドロキノンの様な皮膚刺激や強い細胞毒性はないと考えられています。それはハイドロキノンという化学的な構造にくっ付いた『グルコース』という糖質がその毒性を緩和している、と考えられています。そして、美白のメカニズムもハイドロキノンとは異なっており、アルブチンが肌の上でハイドロキノンに変化することなく美白に働いていると考えられています。

ところで、アルブチンには実は2種類存在し、化学的な構造的において、ハイドロキノンにくっついている糖の向きで『α-アルブチン』、『β-アルブチン』に分けることができます。天然には基本的にβの形で存在しますので、ただ単にアルブチンという場合はβ₋アルブチンを指すことが多いです。β₋アルブチンと比較するとα₋アルブチンの方が10倍以上近く美白に対する効果が高いという研究結果から、大手化粧品メーカーはα₋アルブチンを選択的に使用していることが多いです。(IC50がヒトチロシナーゼにおいてα‐アルブチンが2.1、β‐アルブチンが30.0以上という結果を参照)

そもそもアルブチンは、一から化学合成された成分ではなくツツジ科のコケモモという植物の葉や、ウワウルシの葉から抽出される成分です。(工業的にはハイドロキノンに糖を酵素などを用いて結合させ、量産しています。) また、コケモモの葉には美白成分で有名なハイドロキノンも含まれています。コケモモ自体は北欧やカナダ、日本ならば高山帯に自生する植物で、赤く小さな、かわいらしい実をつけます。豊富なポリフェノールやビタミンCを含むことから近年、健康志向の高い人たちにスーパーフードとして食されています。日本でも輸入食品コーナーで、ジャム状のペーストにしたものを見かけます。美白有効成分のアルブチンは、このコケモモの実ではなく、葉に多く含まれている成分です。コケモモの身は安全とされていますが、葉をお茶として飲む場合は、妊婦さんや12歳以下の子供は避けた方がいいと言われていますので気を付けましょう。

現在、多くのアルブチンを含んだ商品は化粧品として塗布することで美白に対する効果を発揮するとされていますが、お茶としてアルブチンの含有されているコケモモやウワウルシのの葉をお茶とし飲むと膀胱炎などの尿路感染症に効果がある、として民間療法に用いられてます。

監修者
薬剤師・二宮
薬剤師・二宮
現役薬剤師として調剤薬局に勤務。過去には漢方薬生薬認定薬剤師、漢方アドバイザーの資格を活かし漢方薬局でも勤務。現在は化粧品成分検定1級合格を活かし、薬用化粧品の成分を中心に解説を行う。美容や健康に役立つ商品を成分からアドバイスすることが得意。
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