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4-メトキシサリチル酸カリウム塩

別名 4MSK、4-メトキシサリチル酸K、4-メトキシサリチル酸カリウム塩
配合目的 美白剤
対応するお悩み 美白

4MSK(4-メトキシサリチル酸カリウム塩)とは

資生堂発、2003年に美白有効成分として医薬部外品に承認された成分です。
シミの作られる中間段階に働き、シミ・そばかすに効果を示します。

4MSK(4-メトキシサリチル酸カリウム塩)の効果・働き

4MSK(4-メトキシサリチル酸カリウム塩)は、既存の美白有効成分である『アルブチン』や『ルシノール』ととても似た働き方をします。

具体的な美白の作用メカニズムは、『チロシナーゼ』の競合阻害にあります。
チロシナーゼはメラノサイトというシミを作っている細胞で働く、タンパク質でできた酵素です。
この酵素が働くことでシミが生まれます。

チロシナーゼを標的にした美白有効成分はいくつかあり、具体的には以下のような働きをします。

1.チロシナーゼを未成熟の状態にする
2.チロシナーゼの働きの邪魔をする
3.チロシナーゼを壊す

4MSKは上記2番目に示した方法、チロシナーゼの邪魔をすることでシミができないように働きかけます。

4MSK(4-メトキシサリチル酸カリウム塩)を含む製品

現在4MSKは日本のみならず、台湾、韓国、アメリカ、欧州連合で特許を取得しています。
アジア各国を中心にまだまだ美白はブームですので、日本発の製品として期待の成分です。

代表的な商品に資生堂『HAKU』シリーズがあります。
商品化に至るまでに実に13年の年月が掛かかりました。

資生堂では『アルブチン』、『アスコルビルグルクロシド(GGAG)』、『トラネキサム酸』といった美白有効成分も医薬部外品の承認を受けています。

4MSK(4-メトキシサリチル酸カリウム塩)の豆知識

詳細なメカニズムは不明ですが、4MSKは消えずに残るシミ特有の『慢性的な角化エラー』も是正します。

4MSKの骨格にあるケミカルピーリングなどに使われる成分『サリチル酸』がもつ働きから、このような効果が得られるのかもしれません。

ケミカルピーリングはシミになった角質のターンオーバーを促進したり、小じわを改善するために美容皮膚科で施術される方法で、製品によってはややヒリヒリとした刺激が伴うことが多く、頻度や濃度の調整が大変重要です。

サリチル酸は炎症を鎮める働きや、ケミカルピーリングで使用される成分として有名ですが、4MSKはサリチル酸のような刺激はありません。

 

参照
・宇山侊男ほか.『化粧品成分ガイド 第6版
・鈴木一成ほか.『化粧品成分用語事典2012
・小澤王春.『自分で調べて採点できる化粧品毒性判定事典
・European Commission.Simple Search
・古川福実.日本皮膚科学会ケミカルピーリングガイドライン(改訂第3版)
・独立行政法人国民生活センター.美顔エステ「ピーリング」でやけど状態に!美しくなるはずが…
・公益財団法人日本エステティック研究財団.エステティックサロンにおけるケミカルピーリングの消費者危害防止策について

最終更新日:

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