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フィナステリド

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フィナステリドとは

男性型脱毛の治療薬として販売されている、医療用医薬品の飲み薬です。

フィナステリドの効果・働き

脱毛に関わる強い男性ホルモン(ジヒドロテストステロン)ができなくなるようにします。

フィナステリドの効能データ

日本においては、1日0.2mg・1mgを12週間の投与で『不変』+『軽度改善』+『中等度改善』+『著名改善』を合わせて、87.7~100%の結果でした。

海外のデータにおいて、頭頂部の脱毛がある男性に対して、1日1mgを5年間投与した結果、改善が48%、抜け毛の進行が見られなかった症例が90%、抜け毛が進行した例が10%でした。

男性型脱毛は進行する病態なので、脱毛が進行していない『不変』の状態でも薬が効いている、と考えます。

フィナステリドの副作用

リビドー減少1.1%、勃起機能不全0.7%、臨床検査値異常0.7%等が報告されています。

また、一部のがん検査値が正しく測定されないことがあります。
がんの可能性がないか調べる必要がありますので、必ず医師の診察の元に使用してください。

さらに、CYP3Aという酵素でプロペシアは代謝、その後排泄されて行きますので、このCYP3A4という酵素の邪魔をする食品(グレープフルーツジュースや漢方薬の成分)では薬が効きすぎてしまう可能性があります。

サプリメントの併用は専門家に相談しましょう。

フィナステリドを含む製品

『プロペシア』という商品名で販売されており、0.2mgの錠剤と1mgの錠剤があります。
ドラッグストアでは買えず、病院から出してもらう薬ですが、保険が適応されませんので自費で処方してもらいます。

現在はプロペシアのジェネリック医薬品が販売されており、以前よりも安価で買えるようになりました。

『男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017 年版』では、男性に『A』、女性には『D』と推奨されており、男性のみに使用されています。

海外のフィナステリド製品

男性型脱毛の治療薬としてアメリカでは1997年から、日本では少し遅れること2005年から販売されています。

アメリカにおいて、同じフィナステリドという成分を5mg含んだものが前立腺肥大の治療薬として1992年から使用されていますので、フィナステリド自体は25年近くも使用経験のあるお薬です。

フィナステリドの濃度

日本において、フィナステリドは0.2mgと1mgの錠剤があり、1日当たり0.2mg~1mgを内服します。

濃さと改善率に関しては、1日0.2mgでは54%、1日1mgでは58%と、あまり大きな開きがありません。

フィナステリドの豆知識

頭皮には、男性ホルモン(鍵の様なもの)と結合する受容体(鍵穴の様なもの)があります。
この鍵と鍵穴が合わさることで、発毛に関わる信号『発毛促進因子』が出されたり、脱毛に関わる信号『発毛抑制因子』が出されたり、と、発毛のサイクルが調整されます。

この鍵となる男性ホルモンには強さがあり、テストステロンという男性ホルモンよりも、ジヒドロテストステロンという男性ホルモンの方がより強い鍵となります。

ジヒドロテストステロンはテストステロンに『5α-還元酵素』が必要になります。
この酵素にはⅠ型とⅡ型があり、この酵素の量には遺伝子が関係しています。

フィナステリド(プロペシア)は『5α還元酵素Ⅱ型』を、デュタステリド(ザガーロ)は『5α還元酵素Ⅰ型およびⅡ型』を邪魔して、強い男性ホルモンであるジヒドロテストステロンができないようにします。

近年は遺伝子検査キットで、フィナステリド(プロペシア)があっているのか、デュタステリド(ザガーロ)があっているのかを調べることもできます。

参照
・宇山侊男ほか.『化粧品成分ガイド 第6版
・鈴木一成ほか.『化粧品成分用語事典2012
・小澤王春.『自分で調べて採点できる化粧品毒性判定事典
・European Commission.Simple Search
・日本皮膚科学会ガイドライン.男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版
・MSD株式会社.医薬品インタビューフォーム プロペシア®︎

最終更新日:

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