美白スキンケアに効果のある成分って?アイテムの選び方や注意点など
- ビタミンC誘導体
- アルブチン
- トラネキサム酸
- 美白
別名 | システイン |
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配合目的 | ヘアコンディショニング剤、マスキング剤、還元剤、香料・香味料等、酸化防止剤、帯電防止剤 |
対応するお悩み | 美白 |
ドラッグストアでも簡単に手に入るアミノ酸の一種、『L-システイン』は、久光製薬から『ハイチオール』という名前で販売されています。もっぱらシミ・そばかす治療のお薬として使用されています。
L-システイン自体は、天然に存在するアミノ酸で、私たちは普段の食品などから摂取することができます。また体の中でも合成することができる安心な成分です。
栄養剤やサプリメントの中にも含有されており、『湿疹、蕁麻疹、ニキビ治療』などの治療薬としても用いられています。
美容皮膚科では保険が適応にならずに自費で購入する形になることが多いのですが、さして高い医薬品ではありあませんのでひと月2000円から5000円程度で購入できます。日本の医療業界では1982年から販売されている歴史のある安心できる成分です。
ところで、シミの主役はメラニンですが、『ユウメラニン』と『フェオメラニン』という色の違う二種類があります。
ユウメラニンは黒く、フェオメラニンは黄色で、このどちらが多いかでシミの色や、生まれつきの肌の色が決まります。
たとえば黒いユウメラニンよりも黄色いフェオメラニンが多いと、髪は赤毛やブロンドなどになります。白人の方に多い赤っぽいシミも、黄色いフェオメラニンが多いからと言えます。
この黒いユウメラニンも黄色いフェオメラニンも、実は最初の出発物質は一緒なのですが、途中段階が一か所、異なります。
そのカギがシステインなのです。
シミの途中段階が、システインと結びつくことができると黄色いフェオメラニンに、システインと結びつけないと黒いユウメラニンとなります。このことからシステインがシミを薄くしてくれる一つの理由は、この黄色いフェオメラニンの方へ誘導してくれるのではないか、と考えることができます。
また、L-システインは肌の代謝を上げる事から過剰なメラニンを排出してくれる働きがあります。
もちろんシステインは、黄色いフェオメラミンをン生成する以外にも、様々な反応に使われています。特に、最近話題の『酵素反応』です。
システインは単なるアミノ酸であり、酵素そのものではないのですが補佐的な役割に欠かせません。
酵素はシステインなどの持っている『SH基』がないとうまく働かないことが多くありますが、システインは自分の持っているSH基をそれらの酵素に与えることができますので、体中の酵素から必要とされ、重宝されています。
とりわけ成長の著しい子供においてはそのシステインは供給不足となりやすため、『準必須アミノ酸』とも言われ、食事からも摂取を意識する必要のあるアミノ酸とされています。
副作用に関しては、医療用医薬品の添付文書を見ても1%に満たないので、特段大きな心配はありませんが悪心や下痢などの消化器症状が報告されています。
参照
・宇山侊男ほか.『化粧品成分ガイド 第6版』
・鈴木一成ほか.『化粧品成分用語事典2012』
・小澤王春.『自分で調べて採点できる化粧品毒性判定事典』
・European Commission.Simple Search
・エスエス製薬株式会社.ハイチオール®︎Cプラス
・清水宏.『あたらしい皮膚科学 第3版』