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尿素

別名 カルバミド
配合目的 ph調整剤、殺菌剤、帯電防止剤、皮膚コンディショニング剤、保湿剤
対応するお悩み 乾燥

尿素とは

尿素は代表的な保湿成分、角質柔軟成分です。
薬用化粧品のクリームとして、また、医薬品としてかかとやひじ・ひざ、手の角化症に使う事も出来ます。処方箋がないと買えない医療用医薬品にも使用されています。

英語では尿素は『ウレア』と言いますので、商品名にウレアというワードが入っている場合、尿素が含まれている可能性があります。

尿素の効果と働き

尿素は1968年、『角質の水分保持能を増加させる働き』と、『角質異常症に用いて効果があった』という報告されてから市場で尿素の働きが再認識され、多く使用されるようになりました。
日本ではその水分保持の効果は濃度が高いほど良いという『濃度依存性』を発見しました。

また、尿素20%というやや濃い目の濃度では緩やかな『角質溶解、剥離作用』という硬くなった角質を柔らかくして剥がれやすくする働きを発見しました。

尿素の濃度と使い方の注意

一般的な薬用化粧品には最大でも5%までしか含むことができませんので角質の溶解・剥離作用までは望めません。
一方、医薬品では最大20%まで含有することができます。

ひじ、ひざ、かかとの角質ケアや、お尻のざらつきなどに使用されていますが、肌に傷があったり、敏感肌、アトピー肌であったりするとムズムズした掻痒感やピリピリした刺激を感じることもあるので注意します。
また刺激の面からお顔のスキンケアには向いておらず基本的には使いません。もしくは薄い濃度に調整してお顔に使用します。
肌が強い方でも、肌が割れて出血までしているような場所には使用しない方が良いです。

尿素の豆知識

ちなみに尿素という名前ですが、実際に私たちの『尿』の中に含まれている成分で、日に15~30gほど排泄されています。
尿素は、基本的には食べ物由来で、消化吸収などを経て体の中で変化し、最終形態である排泄物『尿素』に変化して体外に出されます。
ですので、尿素自身は口にしても速やかに体から排泄される成分ですので毒性などはありません。
面白いことにヘリコバクターピロリの診断に、尿素が薬として飲まれることもあります。

ところで『ブロモバレリル尿素』や『アリルイソプロピルアセチル尿素』という尿素と名の付く成分がありますが、これはまた別の働きの成分ですので、違うものとして考えましょう。

参照
・宇山侊男ほか.『化粧品成分ガイド 第6版
・鈴木一成ほか.『化粧品成分用語事典2012
・小澤王春.『自分で調べて採点できる化粧品毒性判定事典
・European Commission.Simple Search
・厚生労働省医薬食品局審査管理課長.いわゆる薬用化粧品の有効成分リスト

最終更新日:

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