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ビタミンA

別名 レチノール、レチナール、レチノイン酸、トレチノイン、イソトレチノイン
配合目的 ビタミン類、皮膚コンディショニング剤、その他
対応するお悩み ニキビ、シワ・たるみ

ビタミンAとは

脂溶性ビタミンの一種であるビタミンAは、目の健康や皮膚の健康、成長、免疫などにかかわる成分です。

身体に貯金されるビタミンで、レバーやウナギ、卵黄に多く含まれます。
また、栄養機能食品・医薬品などから補うことができます。

ビタミンAの効果・働き

ビタミンAである『レチノール』、ビタミンA酸である『レチノイン酸』を肌に直接塗ることで、肌の小ジワやシミを改善する効果が研究されています。
具体的には真皮においてコラーゲンの産生を促進したり、ピーリング作用が確認されています。

海外の研究では、0.4%のレチノールローションを週に3回、24週、高齢の被験者に塗布してもらった結果、シワが改善されたのが確認されています。
またこのレチノールローションの効果には2~3カ月は必要だろう、とされています。

ビタミンAの副作用

ビタミンAのサプリメントを摂りすぎる、レバーを食べすぎるなどした場合、脳圧が亢進して起こる頭痛や、筋肉痛、脱毛などの過剰症を引き起こすことがあるので気をつけましょう。
また妊娠を希望する女性や妊娠中の女性がビタミンAを摂りすぎると胎児奇形の可能性があるので注意が必要です。

身体の中でビタミンAとして働く『β‐カロテン』などのプロビタミンAは、摂りすぎても全部がビタミンAには変換されないので過剰症の心配は低いとされています。
心配な方はプロビタミンAのサプリメントを選ぶようにしましょう。

また、ビタミンAはほとんどの人は不足する心配がありませんが、アルコールを沢山飲む方や脂肪便症などの吸収障害がある方は注意が必要です。
ビタミンAが不足すると肌が乾燥して角化症となったり、皮膚のバリア機能が落ちて免疫が下がったり、夜に目が見えにくくなる夜盲症、成長障害などになったりする可能性があります。

ビタミンAを含む製品

現在日本では、目尻のシワやほうれい線用の医薬部外品化粧品に含有されています。
シワは英語で『wrinkles(リンクル)』というので、このような名前の化粧品はレチノールやレチノイン酸などのシワに有効な成分が入っている可能性があります。

またレチノイン酸よりも刺激の少ないビタミンA誘導体で、かつレチノイン酸のように働く『アダパレン』という成分が、現在はにきびの医療用医薬品として使用されています。
こちらは、ほうれい線や小じわの改善などのエイジングケア目的には処方されませんのでご注意ください。

ビタミンAの豆知識

アメリカなどにおいては、レチノイン酸の一種、トレチノインをにきび治療(RENOVAやRETIN-Aなど)に、トレチノイン・ステロイド・ハイドロキノンを混ぜたクリームをシミ治療(TRI-LUMAなど)として使用しています。

塗ったときの皮膚刺激やピーリング作用が強いため、日本の皮膚科では処方箋では買えず、各々の皮膚科内で作られる薬『院内製剤』としてそれぞれの病院や診療所が作って販売しています。

シワ、シミの改善で使用するときには、きちんと肌のへの刺激など副作用についても確認するようにしてください。

参照
・宇山侊男ほか.『化粧品成分ガイド 第6版
・鈴木一成ほか.『化粧品成分用語事典2012
・小澤王春.『自分で調べて採点できる化粧品毒性判定事典
・European Commission.Simple Search
・資生堂.有効成分レチノールによるしわを改善する効能効果の承認を日本で初めて取得
・厚生労働省.脂溶性ビタミン
・Christopher Griffithsほか.Restoration of Collagen Formation in Photodamaged Human Skin by Tretinoin (Retinoic Acid)
・Kafi Rほか.Improvement of Naturally Aged Skin With Vitamin A (Retinol)

 

最終更新日:

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