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NMF

別名 天然保湿因子
配合目的 皮膚コンディショニング剤、保湿剤、その他
対応するお悩み 乾燥

NMF(天然保湿因子)とは

天然保湿因子は私たちのお肌、とりわけ角質層の角質細胞の中にある優れた保湿成分のことです。

敏感肌や乾燥肌、高齢者やアトピー性皮膚炎の方も天然保湿因子が減少していることが分かっています。

この天然保湿因子を外から補う商品や、今後自分で天然保湿因子を作りやすい状態にする研究が進められています。

NMF(天然保湿因子)の効果・働き

以下3つの要素が角質層の潤い、肌バリア機能にとても重要です。

・角質層全体を潤すセラミドなどの『角質細胞間脂質』
・角質細胞の潤い成分であるアミノ酸などの『天然保湿因子』
・角質層から、これらの因子が抱え込んだ水分が逃げないようにするための、角質表面にあるスクワレンなどの『皮脂』

NMF(天然保湿因子)は、水分を抱え込みはなさないという働きがあります。

<h2NMF(天然保湿因子)を含む製品

天然保湿因子の成分は角質細胞に存在しています。
主に占めるのがアミノ酸、ついでピロリドンカルボン酸やミネラル、尿素などです。

敏感肌や乾燥肌用のボディーソープ、化粧水にアミノ酸が含まれているのは、天然保湿因子を補うことが一つの目的です。

たとえば有名なミノンシリーズにも数種類のアミノ酸が含まれており、敏感肌の方に愛用されています。

天然保湿因子の4割を占めているアミノ酸ですが、そのアミノ酸のうち、グルタミン酸はさらに保湿性の高いピロリドンカルボン酸という天然保湿因子に変換されます。
ピロリドンカルボン酸もアミノ酸と同じく、敏感肌や乾燥肌用の化粧品に多く含まれています。

肌の敏感な人だけでなく、洗浄力の強い洗剤で毎日手を酷使している人も、こういったグルタミン酸などのアミノ酸やピロリドンカルボン酸を含んだクリームを使うのがおすすめです。

NMF(天然保湿因子)の豆知識

近年の研究で、『フィラグリン』というたんぱく質から天然保湿因子となるアミノ酸が作られることが分かっていますが、その工程でフィラグリンをうまく作れない人がいることも分かっています。

また、フィラグリンを変換する工程で必要となる『ブレオマイシン水解酵素』の働きが悪い人がいることも分かっています。

乾燥肌で炎症を起こしやすい方や、敏感肌、アトピー性皮膚炎の方は特にその両方の傾向があるようです。

現在は、アミノ酸やピロリドンカルボン酸を化粧品などで補い潤いを保つ商品がありますが、今後はこのフィラグリンやブレオマイシン水解酵素に照準を合わせた商品に期待が高まっています。

参照
・宇山侊男ほか.『化粧品成分ガイド 第6版
・鈴木一成ほか.『化粧品成分用語事典2012
・小澤王春.『自分で調べて採点できる化粧品毒性判定事典
・European Commission.Simple Search
・宮地良樹ほか.『美容皮膚科学
・朝田康夫. 『美容の医学 美容皮膚科学辞典
・尾沢達也ほか.皮膚保湿における保湿剤の役割
・日比野利彦.天然保湿因子産生酵素の性質とバリア機能
・資生堂.資生堂、肌の天然保湿因子「NMF」産生メカニズムを解明

最終更新日:

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