【皮膚科医監修】フィラグリンでアトピー肌が改善される?
湿疹による痒みがつらい…そんなアトピー性皮膚炎にお悩みの男女に注目してほしい『フィラグリン』。
今回は皮膚科医・野崎先生監修のもと、フィラグリンのアトピーに対する働き、おすすめ商品やスキンケアのポイントを解説いたします。
専門分野は小児皮膚科。特にアトピー性皮膚炎を始めとする乳幼児の湿疹性病変、皮膚アレルギー性疾患、虫刺され、あざ・母斑および同症に対するレーザー治療を専門としています。
目次
アトピー性皮膚炎とは?
アトピー性皮膚炎とは、かゆみのある湿疹が、慢性的に良くなったり悪くなったりを繰り返す疾患です。
アトピー性皮膚炎では、皮膚の“バリア機能”(外界のさまざまな刺激、乾燥などから皮膚・体内を保護する機能)が低下していることが分かっています。そのため、外から抗原(生物体内で抗体を形成・出現させる物質)や刺激が入りやすくなっており、これらが免疫細胞と結びつき、アレルギー性の炎症を引き起こします。
また、かゆみを感じる神経が皮膚の表面まで伸びてきて、かゆみを感じやすい状態となっており、掻くことによりさらにバリア機能が更に低下する…という、悪循環に陥りやすいのが特徴です。
フィラグリンについて
▼フィラグリンの働き
・細胞の骨格となるたんぱく質を束ね、角層(皮膚の表面)を頑丈にする
・自らが肌の内側で天然の保湿成分(NMF*)に変化し、角層を柔軟に保つ
→この2点の働きによって、乾燥から肌を守るバリア機能を担います。
*天然保湿因子(NMF)…皮膚内に存在する保湿成分
フィラグリンの最大の特徴は内側のケア?
フィラグリンの最大の特徴とも言えるのが体内のフィラグリン(たんぱく質)を産生することで肌の内側からケアし、肌そのもののバリア機能自体を強めてくれることです。
また、フィラグリンで肌のうるおい・バリア機能を高めることで、保湿剤(クリームなど)をはじめとする外側からのスキンケアの効果も高くなると期待できます。
”内側のケア”とはサプリを飲むこと?
アトピーとフィラグリンの関係
スペインの研究機関より、フィラグリンを産生するような成分が含有されている保湿剤を1日2回使用したところ、14日後には湿疹が36.7%減少したとのことです。さらに、28日後には70%のアトピー性皮膚炎の患者の湿疹が減少したという結果があります。
フィラグリンそのものが天然保湿因子(NMF)*として認められていることもあり、一定の効果は出ているとは言えるかと思います。
フィラグリンにアプローチする化粧品は?
フィルベビー ベビーミルクローション
価格(税抜) | 1,900円 |
内容量 | 150g |
注目成分 | サガラメエキス、マンダリンオレンジ果皮エキス |
添加物 | 無香料・無着色・パラベンフリー |
おすすめポイント
フィルベビー ベビークリーム
価格(税抜) | 1,900円 |
内容量 | 75g |
注目成分 | サガラメエキス、マンダリンオレンジ果皮エキス |
添加物 | 無香料・無着色・パラベンフリー |
おすすめポイント
コクのあるリッチなテクスチャーで、特に乾燥が気になる箇所や敏感肌の方の保湿におすすめです。
1日中うるおいがつづく、弱酸性でお肌に優しいクリームになります。
スキンケアのポイント
お風呂上りにすぐに保湿クリームを塗るのはNG!
お風呂上りはすぐ保湿!…というイメージが強いと思いますが、実はすぐに保湿剤を塗ると湿疹の原因となってしまいます。
すぐに保湿剤を塗らなくても保湿効果が変わらないことは実験データとして出ています。15分ほど間をあけてから保湿クリームなどを塗れば、湿疹などができてしまう心配もなく、より効果的なスキンケアができると言えます。
冬は湿度に注意!
お肌の健康を維持するためには気温だけでなく、湿度にも注意しましょう。エアコンなどの暖房機具により、部屋が乾きがちになることがあります。
加湿器を使うなど、湿度を保つ工夫をすることで乾燥肌は予防できます。室内の湿度は昼間は30%、夜は70%を下回ると注意が必要です。
保湿剤の種類と塗る回数が大切!
季節や部位で種類・回数を使い分けることで、より効率の良い効果が期待できます。
冬は夏よりもややこってりとした質感のものが、お肌への保護膜として機能するのでお勧めです。
また保湿剤は時間とともに剥がれ落ちてくるので、一回あたりは薄くてもいいので、回数を増やして塗ることが重要です。 特に乾燥しやすい部位は皮膚が薄い顔(特に唇)、膝や肘など関節の内側も曲げたり動かすことが多いため、乾燥しがちなので注意が必要です。
アトピーになりやすいかは手のひらを見ればわかる?
手のひらに細かいシワがたくさんある(=掌紋増強)とフィラグリンが十分につくられていない可能性が高いです。
フィラグリンが産生されないと必ずアトピー性皮膚炎が発症するわけでないですし、大人になると十分な量がつくられるようにもなりますが、ご自身や赤ちゃんに掌紋増強が認められる場合には、より入念にスキンケアをすると良いでしょう。
フィラグリンとアトピーについての 〜Q&A〜
セラミドとフィラグリンならば、アトピーにはどちらがおすすめですか?
フィラグリンに香りや刺激性はありますか?
アトピー性皮膚炎、アトピーになる原因ってなんですか?
肌の強さは遺伝で決まりますか?
加齢などの環境要因で肌が強くなったり弱くなったりすることはありますか?
まとめ
今回はアトピー性皮膚炎とフィラグリンについて、解説いたしました。
アトピー性皮膚炎でお悩みの方は、是非参考にしてみてください♪
※監修者は成分の監修のみを行っており、商品の選定は全てLiruu編集部で行っております。
文/島田 史
参考:ピジョン研究員が着目したフィラグリンとは?